おせち料理とその由来、好き?きらい?それ以外のお正月行事の食べ物!

2020年1月9日

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今回は、おせち料理について紹介してみたいと思います。

おせち料理といえば、煮物や焼き物が多く、また甘いものも多く、年の初めはおせち料理が無いとダメという人も多いですが、好きではないという人も少なくない日本の伝統料理です。

毎年おせち料理を食べる人は、料理一つ一つに願いが込められた日本の伝統料理としての意味合いもあるのでないでしょうか。

好きでは無い人は、握り寿司やオードブル、魚介類の海鮮、揚げ物などの方が美味しいと感じる人も少なくないと思います。

おせち料理の意味や重箱への詰め方も今後紹介していきたいと思いますが・・・

今回は、おせち料理全般のことやその由来など、そして、おせち料理以外にお正月の行事として食べられるものを紹介していきたいと思います。

おせち料理は好きですか、それとも・・・!

おせち料理は、古くは大晦日から元旦の年越しに食べるお正月の節句料理でした。

しかし、今は元旦~三が日ころまで食べるお正月料理になっています。

ただ、東北では古い時代の習慣が残り、おせちという言い方ではなく歳迎えのお正月料理として大晦日に食べるようです。

料理の内容は、祝い肴といわれる「三つ肴」、「口取り」、「酢の物、「焼き物」、「煮しめ」で構成されているのが基本ですが、各地の風習により異なる場合があります。

祝い肴の三つ肴は、関東と関西では少し異なっていて、関東は黒豆、数の子、田作りですが、関西では黒豆、数の子、たたき牛蒡になります。

冷凍・冷蔵技術の無い時代からの料理ですので、伝統的なおせち料理は日持ちするような調理方法で調理された料理になります。

現代のように豊かではない古い時代ですから、当時は大変贅沢で美味しい料理だったと想像できます。

元々は家で作るお正月料理ですが、今では冷凍・冷蔵技術が発達したことで、伝統的な日持ちする料理に加えて、現代の人たちの嗜好に合わせて色々な種類の美味しいおせち料理が存在します。

さらに冷蔵技術や交通網の発達により、かなり離れた場所の有名店の「おせち」でも、インターネットで簡単にお取り寄せして堪能できる時代になりました。

伝統的なおせち料理には、一つ一つの料理に願いが込められ意味がありますので、その伝統は受け継いでいく必要があると思います。

しかし、昔から比べたら豊かになった現代、無病息災・家庭円満・出世・長寿・財運・子宝などの願いが込められた伝統的なおせち料理だけではなく、現代美味しいと思えるお正月料理も、個々の料理に特に願いはありませんが、全体的なこととして「家族みんなで、楽しく、美味しく、新年をお祝いしたい」ということで、おせち料理の一つとして加えてみてもいいのではないでしょうか。

おせち料理の由来は?元々はお正月料理じゃない?

おせち料理は、古くはお正月の節句料理と紹介しましたが、元々はお正月の料理ではありません。

節句料理とは、中国の陰陽五行説が基になって、宮中で行われる季節の数々の節目の年中行事(節句)の際に開かれた節会という宴会の御節供という料理で、これがおせち料理の原型といわれています。

ですから、数々ある節句の際の節会の御説供すべてが節句料理でおせち料理の基になります。

しかし、この数々ある節句の中で江戸時代に幕府が公の年中行事として決めたのが次の五つの節句です。

1月7日 「人日」(七草の節句)
3月3日 「上巳」(桃の節句)
5月5日 「端午」(菖蒲の節句)
7月7日 「七夕」(七夕)
9月9日 「重陽」(菊の節句)

この五つの節句の中で、年の初めの人日の節句が年中行事として最も重要なため、その際の正月料理のみを御説供というようになり、それが今のおせち料理となりました。

この正月の節句料理は、江戸時代になり武家でも行われるようになり、様々な願いがこめられたおせち料理として形成されていったようです。

また、お正月におせち料理を来客に振舞うのは、武家でお正月に床の間に飾ったおめでたい料理を来客や家族で食べていたことが基になっているそうです。

それが更に庶民に広まり今のお正月のおせち料理となっています。

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元々お正月料理は、お膳に盛られた煮物を「おせち」といい、お重に詰められた料理を「重積」といっていました。

それが、お膳の煮物も重箱に詰められるようになり、しだいにお重に詰められたものを「おせち(料理)」と呼ぶようになったようです。
■2020.1公開【手作りおせち】新年のはじまりは美味しいおせちから

お正月行事の食べ物!おせち料理以外!

おせち料理以外に、お正月の行事に欠かせないものは色々あると思いますが、代表的なものとして「お雑煮」と「お屠蘇」があります。

これらについて少し紹介してみたいと思います。

●お正月のお雑煮の意味は?
「どうして元旦にはお雑煮を食べることになったの?」

農耕民族の日本人にとって古くからお餅は、お祝いやお祭りの日には欠かせない食べ物でした。

平安時代頃に、年神様に供えた餅を野菜や鶏肉、魚介などと一緒に煮込んで元旦に食べたのが始まりと言われています。

また、お正月の三が日におせちやお雑煮を食べるとき、本来は「祝い箸」という両先が細くなったお箸を使います。

これは一方を人が使い、もう片方は神様が使う「神人共食」というもので、神様と親密に繋がり神様のご加護を願った古くからの慣わしです。

●お正月のお屠蘇の意味は?
お屠蘇は、一年間の邪気を払い長寿を願う習慣で、お正月に呑む縁起物のお酒です。

お屠蘇は、「一人これを呑めば一家病無く、一家これを呑めば一里病無し」と言われていますので、家族全員でのみましょう。
(未成年者の場合は下参照)

今では日本酒を飲むことが多いと思います。

がしかし、本来、お屠蘇というのは「屠蘇散(とそさん)」か「屠蘇延命散」と呼ばれる数種類の生薬を配合したものを漬け込んだ薬酒のことです。

中国より伝わり、日本の貴族の正月行事に使われていたものが、江戸時代に一般庶民にも広まり現在に至っています。

【お屠蘇の造り方】
★材料:お酒、屠蘇散、本みりん(塩分なし)
お酒、屠蘇散、本みりんを混ぜる
約6~7時間したら屠蘇散を取り出して完成
浸し過ぎると濁るので、その前に屠蘇散を取り出します
*取り出す時間は、屠蘇散説明書きに従ってください。
■お屠蘇ティーパックと日本酒&みりんでお屠蘇を造る(由来も)

【お屠蘇の作法】
新年お初の水で手を清めます
神棚と仏壇を拝んでください
家族で新年の挨拶をしましょう
(おせち料理を食べる前に)
朱塗りのお銚子と三段重ねの盃でお屠蘇をいただきます
★順序は年少者から年長者へ、三段重ねの盃で1杯ずつ3回に分けて飲みまが、厄年の人は一番最後になります。(これは一般的な内容です。各地方で異なる場合は、各地方の風習に従うのが正解です)
★未成年者や車での来訪者には、日本酒を入れないで、「アルコールを飛ばした本みりんのみで作ったお屠蘇」にしてください。

まとめ

おせち料理は、裕福ではない古い時代には、年に一度の大変なご馳走だったに違いありません。

今後紹介する、おせち料理一つ一つに込められた願いと意味も、その伝統を継承していくことは重要だと思います。

また、お正月に食されるお雑煮やお屠蘇にも意味が込められていました。

しかし、今の裕福な時代には、年に一度の大変なご馳走とまではいえないところもあります。

実は、江戸時代頃からおせち料理の重箱は五段が正式とされている場合があります。

その五段目は意味があって空にすることもあるようですが、実は家族の好物を入れる場合もあったようです。

つまり、その当時からお正月料理は、一段目から四段目までは願いが込められたおせち料理ですが、それだけでなく五段目には本当に家族が好きな好物を入れていたんですね。

それではこれからも数回に分けて、おせち料理の意味や重箱への詰め方などを紹介していきたいと思います。

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